この記事では、アマチュアが自宅でエレキギターの録音をする方法について解説します。
結論から書くと、趣味の範囲で自宅でレコーディングするなら次の2つの方法がおすすめです。
- マルチエフェクター(アンプシミュレータ)を使う
(LINE6のPODシリーズ、BOSSのGTシリーズなど) - PC上のシミュレータソフトを使う
(BIASシリーズ、AmpliTubeシリーズなど)
これからエレキギターの宅録をしてみたい方はぜひご覧ください。
アンプとマイクで録音するのは非現実的
エレキギターの本格的な録音はアンプの前にマイクを置いてするのが一般的です。
しかしこの記事ではこの方法はおすすめしません。
その理由は次のとおり。
- アンプを十分に使えない環境もある
- マイクのセッティングにもコツがいる
- 他にもっとお手軽な方法がある
アンプを使えない環境もある
エレキギターはアンプを使って音を鳴らす楽器ですから、アンプを使って録音できればそれが理想です。
しかし自宅での録音となると、必ずしもアンプが使えるとは限りません。
例えば壁の薄い賃貸住宅ではアンプそのものを鳴らせないこともあります。
もし一応アンプが使える環境でも、録音のために十分な音量を出せなければあまり意味がありません。
マイクのセッティングにもコツがいる
マイクを使った録音といっても、そのセッティングだけで技術がいります。
マイクの三次元的な位置、角度で音はかなり変わるからです。
録音しようと思うたびにそんな手間をかけるのは、アマチュアには荷が重すぎます。
他にもっとお手軽な方法がある
第三の理由として、これから紹介するようなシミュレータを使った方法なら、もっと安く簡単に録音ができます。
アマチュアのレベルであれば、そういう方法でも十分すぎる音質が得られます。
それを差し置いてアンプとマイクの方法にこだわるメリットはそれほどありません。
よほど環境が整っていたりこだわりがある場合を除き、アマチュアならこれから紹介する方法を使うのがおすすめです。
エレキギターの録音方法1.マルチエフェクターを使う
まずおすすめするのは、マルチエフェクター(アンプシミュレータ)を使う方法です。
以下、簡単にマルチエフェクターと呼ぶことにします。
マルチエフェクターと呼ばれる機材と使うと、実際のアンプから出てきたような音をヘッドホン上で作れます。
こういった製品にはシミュレートされたエフェクターやアンプがいくつも用意されているため、それらを組み合わせて作れる音の幅はかなり広いです。
ある程度のマルチエフェクターになると、PCに直接つないで音を送る機能を持っていることが多いです。
この場合の環境は次のとおり。
ギター
↓
マルチエフェクター
↓
PC
音はヘッドホンから聞けるので、実際のアンプのように部屋に鳴り響くことはありません。
これならアンプが使えない環境でも録音が出来るというわけです。
さらに構成がシンプルであるため、PC側でソフトの準備さえできれば取り組みやすい方法といえます。
具体的な製品の例
マルチエフェクターの例としては、次のようなものがあります。
- LINE6のPODシリーズ
- BOSSのGTシリーズ、MEシリーズ
- MOOERのGEシリーズ
これはごく一部の例で、色々なメーカーから同じような製品が発売されており、選択肢はかなり多いです。
製品によって「マルチエフェクター」や「アンプシミュレータ」、「マルチプロセッサ」などの呼び方がありますが、基本的には同じものだと考えて問題ありません。
例えば、「BOSS GT-1」や「MOOER GE150」は初心者にもおすすめできるリーズナブルなマルチエフェクターです。
【BOSS GT-1レビュー】アンプの前で使うべき2万円のマルチエフェクター 【MOOER GE150レビュー】IR読み込み可能な2万円のマルチエフェクター製品選びで気をつけるポイント
マルチエフェクター系の製品はピンからキリまであります。
安いものでは1万円程度から、そして高いものになると数十万円の製品もあります。
音の質が値段に完全に比例するわけではないのですが、当然ながら値段が高い方がリアルな音質が得られます。
製品選びにあたって気をつけてほしいのは、PCにつないで録音ができるかどうかです。
これは「オーディオインタフェースの機能」と呼ばれることが多いです。
2万円を超える製品には大体この機能があると考えて差し支えありません。
マルチエフェクターで録音する手順
下の記事ではマルチエフェクターを使った録音の方法を詳しく解説しています。
深く知りたい方はこちらもあわせてご覧ください。
マルチエフェクターでエレキギターを録音する手順【解説】エレキギターの録音方法2.シミュレータ系ソフトを使う
2つ目に、PC上のソフトで音作りをしてそれを録音する方法もあります。
そういったソフトの言い方は色々あるのですが、ここではそれをざっくりと「シミュレータソフト」と呼ぶことにします。
例えばBIAS FX 2というソフトを使うと、下のように画面上で音作りが可能です。
やっていることはマルチエフェクターと全く同じです。
PC上でシミュレートされたエフェクターやアンプを通して、本物らしい音を作れます。
エレキギター向けアンプシミュレータPCソフトの比較とおすすめオーディオインタフェースが必要
この場合ギターの音をPCに送るために、オーディオインタフェースと呼ばれる装置が必要です。
オーディオインタフェースとは、エレキギターとPCを接続するための装置だと考えてください。
この方法の構成は、下のようになります。
ギター
↓
オーディオインタフェース
↓
PC
例えば、僕はこれまで次の製品を使ってきました。
【Steinberg UR22C レビュー】エントリーモデルの最有力オーディオインターフェース 【Roland Rubix24レビュー】ハードウェアコンプ搭載のオーディオインターフェースギターとPCの接続方法はこちら
エレキギターとPCを接続する方法【オーディオインターフェースを使う】具体的なソフトの例
この手のシミュレータソフトにも色々あります。
中でも現状でおすすめなのは、上でも名前だけ紹介した、Positive Gridが制作する「BIAS」シリーズです。
使える音への辿り着きやすさ、価格、使いやすさを総合すると、特に優れています。
実際にシミュレータソフトを選ぶ際には、ぜひチェックしてみてください。
体験版もありますので、オーディオインタフェースをお持ちの方は今すぐに使えます。
【BIAS FX 2 レビュー】初代からさらに進化した高音質ギタープラグイン BIAS FX / AMPのインストールと基本的な使い方【解説】 BIAS FXでギターの録音をする方法【DAWの操作を中心に解説】エレキギターの録音方法 まとめ
以上、自宅でエレキギターの録音をする方法をまとめました。
結論を繰り返すと、これから初めて録音をしてみたいという方には次の2つの方法がおすすめです。
- マルチエフェクター(アンプシミュレータ)を使う
(LINE6のPODシリーズ、BOSSのGTシリーズなど) - PC上のシミュレータソフトを使う
(BIASシリーズ、AmpliTubeシリーズなど)
どちらの方法でも録音は出来ますので、動画でサウンドをチェックしたり、ご自身の用途を考慮したりして方法を選んでみてください。
具体的な録音の手順については、長くなりすぎるためにこの記事では省略しました。
さらに知りたい方は途中で紹介した関連記事をご覧ください。
宅録をしたい方の参考になればと思います。
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