この記事では、エレキギター初心者の方へ向けてアンプのつなぎ方と使い方について解説します。
ギターアンプは一種の電気製品です。
使い方を間違えるとアンプそのものや接続しているエレキギターの故障にも繋がります。
エレキギターを始めたらまずはギターアンプの正しい使い方を覚えましょう。
ギターアンプを使うのに必要なもの
アンプを使ってエレキギターを弾くために必要なものは大きく分けて次の3つです。
- エレキギター
- エレキギター用アンプ
- エレキギター用シールド
エレキギター
エレキギターはすでに用意できているでしょう。
エレキギター用アンプ
エレキギターは、アンプがあって初めて成り立つ楽器です。
一口にアンプと言っても、純粋なオーディオ用からエレキギター用、エレキベース用など様々な種類あります。
エレキギターには必ず「エレキギター用のアンプ」を使いましょう。
他のアンプに接続すると故障の原因になります。
エレキギターのアンプには大きく分けて2種類あります。
- スタックアンプ
- コンボアンプ
下のように、アンプとキャビネットが別々になったタイプを「スタックアンプ」といいます。
※スタック…積み上がる
音を加工・増幅させるのがアンプ、スピーカーから実際に音を出すのがキャビネットです。
キャビネットを持たないアンプのことを「アンプヘッド」と呼ぶこともあります。
このように2つが分かれていると、色々な組み合わせを試せるのがメリットです。
スタックアンプの場合は専用のスピーカーケーブルでアンプヘッドとキャビネットを接続します。
【VOX MV50-CLレビュー】キャビシミュ付きの小型アンプヘッド 【ORANGE MICRO TERROR + PPC108 レビュー】キュートすぎる自宅用小型スタックアンプ
一方、アンプとキャビネットが一体となっているタイプを「コンボアンプ」と呼びます。
初心者用のアンプはこのコンボアンプであることがほとんどです。
【BOSS KATANA-MINI レビュー】小型でも高音質。初心者におすすめのギターアンプ。エレキギター用シールド
エレキギターとアンプをつなぐには「エレキギター用のシールド」を使いましょう。
ギターとアンプ、エフェクターをつなぐケーブルのことを「シールド」(Sealedに由来)と呼びます。
プラグが同じ形だとしても、ギター用のシールドであるとは限りません。
アンプにつなぐ際は必ずシールドであることを確認してください。
初心者には安価で丈夫なCANARE製のシールドがおすすめです。
エレキギター用のアンプを使う手順
以上、エレキギターとアンプを使うのに必要なものを見てきました。
続いて、これらを実際につなぎ、使う方法を解説します。
使い方と言っても、基本的にはつないで電源をONにするだけです。
しかし次の2点だけは必ず守るようにしてください。
- 電源をON/OFFするときは全ての音量(とGAIN)を0にする
- 電源がONのときは接続を変えない
これらはギターに限らずオーディオ機器に共通するルールです。
アンプを使うまでの手順を先に書くと次のとおりです。
- 電源ケーブルをコンセントにつなぐ
- アンプの音量に関するツマミを0にする
- ギターとアンプをつなぐ
- ギターのボリュームを0にする
- 電源を入れる
- ギターのボリュームを上げる
- アンプのボリュームを上げる
今回は自宅用に最適な小型アンプ「BOSS KATANA MINI」を例として、ギターアンプの使い方を解説していきます。
【BOSS KATANA-MINI レビュー】小型でも高音質。初心者におすすめのギターアンプ。手順1. 電源ケーブルをコンセントに挿す
まずはアンプの電源スイッチがOFFになっていることを確認して、電源ケーブルをコンセントに挿します。
電源スイッチをONにしたままコンセントに挿すのは絶対にやめましょう。
海外製のアンプでは電源ケーブルのプラグが3ピンのこともあります。
この場合は3ピン→2ピンのアダプターを使えば日本のコンセントにも使えるようになります。
3ピンのプラグに対応する電源タップを使う手もあります。
緑のアース線は使わなくても実用上問題ありません。
ギターアンプの3ピン電源プラグの使い方【アダプタか3ピン電源タップを使う】手順2. 音量とGAINを0にしておく
まだ電源は入れないでください。
電源を入れる前に、音量に関わるツマミを0にしておきます。
具体的には次の2つがそれにあたります。
- VOLUME:音量、ヴォリューム。VOLと書かれていることもある。
- GAIN(DRIVE、DIST):音の歪み(ひずみ、ジャリジャリ感)のこと。
これらのツマミを0にしておくことで、いきなり大きな音が鳴ってしまうことを予防できます。
他に「TONE」、「TREBLE」、「BASS」などのツマミがあっても、それらは音量には直接関係ないため無視してかまいません。
これでアンプ側の準備は完了です。
手順3. ギターとアンプをつなぐ
まだ電源は入れません。
次にエレキギターギターとアンプをつなぎます。
アンプ側では「INPUT」や「GUITAR IN」と書かれているジャック(穴)にシールドを挿します。
一部の超特殊な製品を除いてシールドに向きは関係ないため、どちらを挿してもOKです。
アンプにはヘッドホン用のジャックが備わっていることもあります。
そちらには挿さないように気をつけましょう。
続いてエレキギター側にもシールドを挿します。
ギターによってジャックの場所は違いますが、大体1つしかないので迷うことはありません。
また、シールドを挿すのは、ギターとアンプのどちらが先でも構いません。
例えばストラトキャスタータイプのギターでは、ボディの表面に斜めにジャックがついています。
テレキャスターやレスポールタイプではジャックが側面についています。
これでエレキギターからアンプまで全てが物理的につながりました。
手順4. ギターのボリュームを0にする
アンプと同じく、エレキギターのボリュームも0にしておきましょう。
一般的なツマミは「反時計周り」で音量が下がります。
手順5. アンプの電源を入れる
これでようやくアンプの電源を入れる準備が出来ました。
電源スイッチを「ON」にしましょう。
真空管を搭載したアンプでは「主電源スイッチ」と「スタンバイスイッチ」の2つがついている場合もあります。
この場合、まずはスタンバイスイッチを入れて真空管が温まるまで1分~待ちます。
その後主電源スイッチを入れると音が出るようになります。
電源スイッチの扱いについては、アンプの取扱説明書をよく読んで確認しましょう。
手順6. ギターのボリュームを上げる
アンプのツマミを触る前に、ギターの音量(VOLUME)を最大まで上げます。
音量を上げるにはツマミを「時計回り」に回しましょう。
ギターによってはツマミに何も書いていないものもあります。
手順7. アンプのボリュームを上げる
続いてアンプの音量に関するツマミを上げていきます。
VOLとGAINはどちらかが0だと全く音が出ません。
音が大きくなりすぎないように最初は両方を少しずつ上げていってください。
これでアンプからギターの音が出るようになったはずです。
アンプで音を作っていくには、歪み(ひずみ)の量であるGAINに加えて「イコライザ」を調整していきます。
イコライザ(EQ)とは音域ごとに音の大きさを変える機能やツマミのことです。
例えば今回例として使っている「BOSS KATANA-MINI」には、以下の3つのイコライザがついています。
- TREBLE:高音域
- MIDDLE:中音域
- BASS:低音域
これらのイコライザを調整することで、エフェクターを使わなくても音作りが可能です。
アンプによってはTREBLEとBASSだけ、あるいはTONEという1つのツマミだけの場合もあります。
好みに応じてセッティングしてみましょう。
アンプの使用を終えるときの手順
アンプを使い終わった後の手順はこれまでと逆です。
- ギターのVOLUME、アンプのVOLUME・GAINを0にする
- アンプの電源を切る
注意点としては、電源がONの状態でケーブル類を抜き挿ししないようにしましょう。
例えば、アンプを使っている最中に別なギターに繋ぎなおしてはいけません。
別なギターを使いたい場合は、アンプの電源をOFFにしてから繋ぎます。
エレキギターとアンプのつなぎ方・使い方 まとめ
以上、エレキギターとアンプのつなぎ方と基本的な使い方を解説しました。
この記事に書いたとおりにすれば、アンプを故障させることなく正しく使うことができます。
かなり長い記事にはなりましたが、やっていることはとてもシンプルです。
慣れてくれば無意識でできるようになります。
エレキギター初心者の方はぜひアンプを使いこなしてたくさん練習しましょう。
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