今回はクリップチューナー「PLAYTECH CLIP TUNER」のレビューです。
※「CLIP TUNER」という製品名です。
PLAYTECH CLIP TUNERの特徴はとにかく安いこと。
値段は550円前後とクリップチューナーとしては最安クラスです。
精度は決して高くないものの、音の反応はよく多様なチューニングモードを備えています。
PLAYTECH CLIP TUNERは楽器通販サイト「サウンドハウス」からのみ購入可能。
サウンドハウスで買い物をするついでに安くチューナーも揃えたいという方はぜひチェックしてみてください。
- 550円という安さ
- 多彩なチューニングモード
- 反応が良い
- ホールド力が強い
- 特に高精度ではない
- 基準音は440Hz固定
- おもちゃっぽい
PLAYTECH CLIP TUNERの基本仕様
まずはPLAYTECH CLIP TUNERの基本的な特徴から見ていきましょう。
主な仕様は次のとおりです。
値段 | 550円前後 |
精度 | ±1.0セント |
基準音 | 440Hz固定 |
重さ | 23g |
電池寿命 | 非公表 |
オートパワーオフ | 3分 |
こちらがPLAYTECH CLIP TUNERです。
素材はプラスティックで少しおもちゃっぽさがあります。
ディスプレイのサイズは実測で28mm×19mm。
特に大きくはないものの、アルファベットは大きく表示されるので見やすいです。
明るさも室内で使う分には問題ありません。
またPLAYTECH CLIP TUNERは横向きのメーターで表示されるのも直感的で分かりやすく感じます。
クリップの動く部分は2ヶ所あり、それぞれ180度・360度回転します。
画面の向きを柔軟に変えられるので、左利きのギターなど変則的な場合にも問題なく使えます。
地味に特徴的なのがクリップの力が強いこと。
安価な製品ながら、他のクリップチューナと比べると明らかに安定して取りつけられます。
ただしラッカー塗装との相性には注意が必要です。
クリップのはさむ部分は少しペタペタした触感で、ラバー系と思われます。
全てのクリップチューナーに言えることではありますが、やはりラッカー塗装に対して長時間つけっぱなしにはしない方がいいでしょう。
電池込みの重さは実測で23g。
これはクリップチューナーとしては標準的な重さで、楽器に取りつけても全く重たく感じません。
電池はディスプレイの裏から出し入れできます。
コインで開ける以外にも、突起に爪をかければ手でも開けられるのが便利。
電池はCR2032型のボタン電池を使用。
クリップチューナーにはこの電池がよく使われます。
電池持ちは公表されていませんが、クリップチューナーの電池はそうそうなくなりません。
またPLAYTECH CLIP TUNERの電源は3分後に自動的にOFFになるので電池のムダを防げます。
PLAYTECH CLIP TUNERの機能
続いてはPLAYTECH CLIP TUNERの機能面について詳しく見ていきます。
電源ON・OFF
PLAYTECH CLIP TUNERの操作は全て1つのボタンで行います。
電源ONの状態でまた1秒長押しすると、今度は電源がOFFでになります。
電源を入れるにはボタンを1秒くらい長押しします。
するとすぐに起動するので、ボタンを押してからチューナーの立ち上がりまでは実質1秒くらいです。
これはクリップチューナーとしては早くもなく遅くもなく、普通レベルの早さ。
待ち時間は特に長くは感じないので、普段使いでストレスになることはありません。
チューニングモード
PLAYTECH CLIP TUNERは安いチューナーながら、6種類の楽器に対応しています。
- ギター
- ベース
- ウクレレ
- バイオリン
- マンドリン
- バンジョー
モード数はさらに9つに分かれています。
- Chro
- Guitar
- Bass
- Ukule.
- Violin
- bj.
- F
- B♭
- E♭
電源ONの状態でボタンを押していくと、これらのモードが順に切り替わります。
「Chro」(クロマチック)モードでは楽器に関係なく音程をそのまま表示するため、変則的なチューニングにも対応。
地味に便利なのが「電源を入れ直してもモードが保存される機能」です。
例えば、Violinを選んだ状態で電源をOFF→ONとしても、また同じくViolinのモードで立ち上がります。
よって電源を入れるたびにモードを選び直す手間がかかりません。
安いチューナーにも関わらず細かい部分で使いやすくなっています。
ただし電池を出し入れすると保存内容も消えるので注意。
チューニングの反応と精度
エレキギターに取りつけて使ってみたところ、音への反応そのものはとても良いです。
鳴らした弦だけに反応し、なおかつ倍音を拾ってしまうこともありません。
針がフラフラすることもないのでストレスなく使えます。
チューニングが合うと画面全体が緑色に光るので見やすいです。
550円のチューナーということもあり精度は特に高いわけではありません。
高精度を誇るUNITUNE CLIPと同時に使ってみたところ、細かい誤差は拾えていないのが分かります。
といってもPLAYTECH CLIP TUNERはチューナーとして十分実用的です。
「普段のちょっとしたチューニング」にはもちろん問題なく使えます。
高性能なチューナーについては、もっと精度を求めたくなったらチェックしてみてください。
基準音は440Hz固定
PLAYTECH CLIP TUNERの基準音は「440Hz」で固定です。
基準音(リファレンストーン)は、その名のとおりチューニングの基準となる音で、基本的には440Hzが使われます。
例えば普通にギターやベースをチューニングするなら440Hzを使えばOKです。
一方、楽器や地方によっては440Hz以外の基準音が使われることもあります。
そこでチューナーによっては基準音を変更する機能が備わっている製品も多いです。
※この機能を「キャリブレーション機能」とも呼びます。
よって440Hz以外の基準音を使う予定の方は、PLAYTECH CLIP TUNER以外の製品をチェックしてみてください。
例えば次のチューナーにはキャリブレーション機能があります。
【UNITUNE CLIP レビュー】高精度クリップチューナーの決定版 【D’Addario PW-CT-12レビュー】最小・最軽量のクリップチューナーPLAYTECH CLIP TUNERを取りつけた様子
PLAYTECH CLIP TUNERを色々なギターやベースに取りつけた様子をご紹介します。
結論として、試した楽器には全て問題なく取りつけられました。
クリップのホールド力が強いので安定性は高いです。
1cm四方、厚さ1.5cmまでのスペースがあれば安定して取りつけられると思われます。
繰り返しになりますが、ラッカー塗装の部分に長時間取りつけるのはやめた方がいいでしょう。
ストラトキャスタータイプ
レスポールタイプ
テレキャスタータイプ
Ibanez共通の尖ったヘッド
PRS共通の狭いヘッド
アコースティックギターの一例
エレキベースの一例
正しく動作しないときの対処法:電池入れ直し
PLAYTECH CLIP TUNERが正しく動作しないときは、「電池の入れ直し」で解決する場合があります。
僕も最初にチューナーを使っていたとき音に全く反応しないという問題がありました。
この問題を解決した手順は次のとおりです。
- 電池を取り外す
- 10秒くらい待つ
- もう一度電池を入れる
PCの再起動と同じ要領です。
上記の手順を踏んだ後は、問題なく音を拾うようになりました。
取扱説明書にも、画面表示がおかしいときは上記の方法を試すようにと書かれています。
これからPLAYTECH CLIP TUNERを購入して動作がおかしい場合は、電池の入れ直しを試してみてください。
PLAYTECH CLIP TUNER レビューまとめ
以上、クリップチューナー「PLAYTECH CLIP TUNER」のレビューでした。
まとめるとメリット・デメリットは次のとおりです。
- 550円前後という安さ
- 多彩なチューニングモード
- 反応が良い
- ホールド力が強い
- 特に高精度ではない
- 基準音は440Hz固定
- おもちゃっぽい
PLAYTECH CLIP TUNERの550円という値段は、クリップチューナーとしては破格です。
「とにかく安くチューナーを揃えたい」という方はこの製品をチェックしてみてください。
基準音の調整や高精度を求めず、普段のちょっとしたチューニング用であれば問題なく使えます。
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