エレキギター弦の比較レビューとおすすめ

エレキギター弦の おすすめ

エレキギターの弦には各社から色々な製品がありますが、一概にどれがおすすめとは言えません。

それぞれ値段・音質・寿命などが違うことに加えて、人それぞれ求めている特徴も違うからです。

そこでこの記事ではエレキギター弦を比較レビューし、それぞれどんな人におすすめなのか紹介していきます。

次のような方はぜひご覧ください。

  • どんなエレキギター弦があるか知りたい
  • どの製品が自分に合っているのか知りたい

 

先に要点だけ書くと次のとおりです。

  • ダダリオ EXL、アーニーボール スリンキー
    →初級者から上級者まで。初心者はこれを使えば間違いなし。
  • エリクサー
    →長寿命。節約したい場合はこれ一択。
  • SIT
    →安め。チューニング安定
  • ダダリオ NYXL
    →高級弦。音質・チューニングの安定感ともに最高。
  • PlayTech EGS、PEGS
    →格安。色々なゲージを試す・弦交換の練習に向く。
MEMO

この記事で扱うのは弦の製品シリーズ間の違いです。どのゲージ(太さ)の弦を張ればいいかというテーマとは別なので、そこはご注意ください。

ダダリオ(D’Addario) EXLシリーズ

ダダリオ EXLシリーズ

ダダリオ(D’Addario) EXLシリーズは定番の弦の1つです。

値段、音質、寿命など全ての点でバランスが取れています。

1セットあたりの値段はおよそ500~600円と手頃。

3セットでまとめ売りされているものを買えばさらにお得になる場合もあります。

弦を張ったばかりのキラキラした音質が特徴です。

寿命はそこまで長くはないものの、頻繁に弾いて1ヶ月、長くて2ヶ月程度は持ちます。

比較的安めの弦でありながら、リピートしても毎回クオリティが安定しているのもメリットです。

最初から錆びている・ピッチが合わないといったことは滅多にありません。

初心者はこれで間違いなし

初心者はまずこのダダリオEXLシリーズか、次に紹介するアーニーボールの弦を使っておけば間違いありません。

値段が手頃なため金銭的に負担にならず、クオリティの面でも自信を持っておすすめできます。

弦交換で失敗しても大きな損害にならないのも重要なポイントです。

弦交換の作業に慣れていない初心者の場合、やり方を間違って弦をダメにしてしまうこともあるでしょう。

ダダリオEXLならダメージは少ないですし、バラ弦も簡単に見つかります。

※バラ弦…1本ずつ個別に売られている弦。1セット丸ごとは必要ない場合にお得。

「どの弦を使ったらいいか分からない」という初心者の方は、まずダダリオEXLシリーズ(あるいはアーニーボール)を使ってみましょう。

アーニーボール(ERNIE BALL) スリンキーシリーズ

アーニーボール スリンキーシリーズ

アーニーボールのスリンキー(SLINKY)シリーズも、ダダリオEXLと並んでスタンダードな弦です。

あらゆる点において両者はほとんど違いがありません。

音質や張ったときの張力の強さに微妙な違いはあるものの、相当なこだわりがない限り全く分からないレベルです。

弦を張り替えていく中でどちらも試してみてください。

エリクサー(Elixir)

エリクサー

エリクサー(Elixir)の弦にはPOLYWEB、NANOWEB、OPTIWEBという3つのシリーズがありますが、どれも寿命が長いのが最大の特徴です。

エリクサーの弦は表面に特殊なコーティングが施されています。

※表面がコーティングされた弦を一般に「コーティング弦」といいます。

コーティングの有無が他の弦との大きな違いです。

表面に膜があることで弦そのものが手汗などの影響を受けにくく、錆びにくく作られています。

コーティングされていない弦に比べて音のキラキラ感ではやや劣るという欠点はあるものの、違いはごく僅かに過ぎません。

アマチュアであれば不満なく使える音質です。

弦の費用を節約したいならエリクサー

エレキギターを長く続けていると負担になるのが弦の費用です。

錆びた弦を使い続けると音が劣化するだけでなく、フレットをガリガリ削ることにもなります。

そこで弦の費用を抑えたい方におすすめなのがエリクサーです。

エリクサーは1セットあたりの値段こそ1200円前後と決して安くはありません。

上に紹介したダダリオEXLと比べると2倍以上の値段がします。

しかしエリクサーは長寿命で3ヶ月以上は余裕で使えるため、その分だけ弦交換の頻度も格段に少なくなります。

すると長い目で見ると安く済むのはエリクサーの方というわけです。

弦交換に慣れないうちはおすすめしない

ただし弦交換に慣れていない初心者の方にはエリクサーはおすすめしません。

というのもエリクサーは1セットの値段が高いため、弦をダメにしてしまったときの損害が大きいからです。

元の値段が高いので、バラ弦で買ってもやはり高くつきます。

よってエリクサーは弦交換に慣れて失敗しない自信がついてから使ってみてください。

エリクサー 【エリクサー弦レビュー】錆びにくく長寿命なコーティング弦

SIT POWER WOUND NICKEL

SIT エレキギター弦 POWER WOUND NICKEL

SIT Stringsの「POWER WOUND NICKEL」シリーズはチューニングの安定性がメリットの弦です。

値段は通販で500~600円程度なため、ダダリオのEXLやアーニーボールと変わりません。

音質は丸くてまろやかな印象です。

張った直後でも音はギラギラしておらず落ち着いています。

同価格帯のリーズナブルな弦と比べると錆びづらいのもメリット。

丸い音質とツルツルした表面については、好みが分かれるところかもしれません。

といってもSITは高価で特別な弦ではないため、ギタリストなら一度は試してみる価値があります。

ギターが調整されていることが前提

SITの最大の特徴はチューニングの安定性です。

しかしそのメリットを生かすにはギターが調整されていることが前提となります。

張っている弦が何であれ、チューニングが安定しない場合はまず「ナットの摩擦」を疑ってみましょう。

ナットの滑りが悪いとチョーキングやアーミングのたびにチューニングがずれてしまいます。

ナット潤滑剤」を使うとチューニングが安定する場合があります。

ギターのチューニングが安定しないときの対処法:ナット潤滑剤を使う SIT strings POWER WOUND NICKEL 【SIT エレキギター弦レビュー】チューニングの安定感に優れる弦

ダダリオ(D’Addario) NYXLシリーズ

ダダリオ NYXLシリーズ

ダダリオ(D’Addario)のNYXLシリーズは一言で表すと「高級弦」です。

音質とピッチの正確さ、チューニングの安定性では他の弦と比べて群を抜いています。

値段は1,200円前後と高価ではあるものの、それを納得させるだけのクオリティです。

エリクサーほど長寿命ではありませんが、同ブランドであるダダリオEXLと比べると明らかに長い期間、良い状態で使えます。

クオリティにこだわる方向け

ダダリオNYXLは他の弦と比べてコストパフォーマンスは高いとは言えません。

しかし弦としてのクオリティをとことん追求したい方には自信を持っておすすめできる製品です。

普段別の弦を使っている方でもNYXLで音質がどう変わるか一度試してみてほしいと思います。

エリクサーと同じく1セットあたりの値段が高いので全くの初心者にはおすすめしません。

弦交換に慣れて、音やチューニングの安定性にこだわりたくなった頃に使ってみてください。

nyxl-front 【ダダリオNYXL弦レビュー】高音質&錆びにくい高級弦

PlayTech EGS、PEGSシリーズ

PlayTech EGS、PEGSシリーズ

サウンドハウスが持つブランドPlayTechからは次の2種類のシリーズが販売されています。

どちらも圧倒的な安さを実現しているのが最大の特徴です。

それでいて500円前後の弦と比べて大きく見劣りすることはありません。

音質やチューニングの安定性という点から見ても、アマチュアが気軽に使う分には十分なクオリティです。

値段が高いPEGSの方が少しだけ音質や寿命で優れます。

PlayTechはサウンドハウスのブランドなため、購入も基本的にはサウンドハウスからのみとなります。

クオリティのばらつきには注意

リピートしていると品質にばらつきがあるのが欠点です。

僕自身、EGSとPEGSシリーズを何度か買う中で次のようなトラブルを経験しました。

  • 弦交換のとき折り曲げた部分がそのまま千切れた
  • 同じ弦が2本入っていた
  • ピッチが合わない弦があった

こういったトラブルは他の弦では滅多にありません。

個人的な経験から言えることですが、PlayTechの弦を買うとこういうトラブルも起こりうると認識しておくのをおすすめします。

ゲージのお試し・弦交換の練習に向く

PlayTechの弦は値段が安いことから頻繁に張り替える場面では最適です。

エレキギターの弦は色々なゲージ(太さ)があり、ゲージが違うと弾きやすさ張力、音が変わってきます。

そこで自分の好みやギターに合ったゲージを見つけたいときPlayTechの弦は便利です。

1セットあたりの値段が安いので、そこまで劣化していなくても気軽に張り替えられます。

加えて、弦交換を積極的に練習したい段階の初心者の方にもPlayTechの弦はおすすめです。

失敗してもダメージは少ないですし、頻繁に張り替えてもそこまで金銭的な負担にはなりません。

PlayTech製のエレキギター弦 【Playtech 弦 レビュー】悪くないがクオリティにばらつきあり

エレキギター弦の比較とおすすめ まとめ

以上、エレキギターにはどんな弦があり、それぞれどんな場合に向くか紹介してきました。

内容をまとめると次のとおりです。

それぞれ一長一短あるので、ご自身に合った弦を選んで使ってみてください。

弦選びの参考になれば幸いです。

エリクサー 【エリクサー弦レビュー】錆びにくく長寿命なコーティング弦 SIT strings POWER WOUND NICKEL 【SIT エレキギター弦レビュー】チューニングの安定感に優れる弦 nyxl-front 【ダダリオNYXL弦レビュー】高音質&錆びにくい高級弦 PlayTech製のエレキギター弦 【Playtech 弦 レビュー】悪くないがクオリティにばらつきあり D'Addario ダダリオ XT 【D’Addario XT弦レビュー】極薄コーティングが特徴のエレキギター弦