レスポールの弦交換の方法【解説】

レスポールの弦交換

この記事では、レスポールタイプのギターで弦を交換する方法を写真付きで解説します。

この記事では細かいところまで写真つきで解説するため、初心者の方でも自分でできるようになるはずです。

やや長くなるため、作業を進める前にまずは全体にさっと目を通すことをおすすめします。

レスポールに当てはまらない場合はこちら

000-electric-guitar-string-replace エレキギター全般の弦交換【解説】

手順1.ギターを机などに置く

まずは、ギターを安定した場所に置きます。

ギターを固い面の上に置いて作業する場合、当然ながらボディに傷がつくことがあります。これを防ぐためにタオルなどを敷きましょう。

ボディが傷つかないように置く

 

また、ヘッドは地面につけずに浮かせるように注意してください。

ヘッドを浮かせて置く

レスポールのヘッドはネックに対して斜めになっています。

そのため平面に普通に置くとヘッドで重さを支えることになり、ネックに良くありません。

下記のようなギターピローと呼ばれる道具を使うと便利ですが、なければ机からヘッドがはみ出す形で置くだけでもOKです。

これで作業をする準備が整いました。

手順2.古い弦をギターから取り外す

次に、今張ってある古い弦をギターから外していきます。

弦を緩める⇒弦を外すの順に作業しましょう。

弦を緩める

まずは、ヘッドについているペグを回して弦のテンション(張力)を下げてください。

弦の張力をゆるめる

(写真でつまんでいるパーツを「ペグ」といいます)

正しく弦が張ってあれば、側面から見て「時計回り」にペグを回すと弦が緩みます。

まともに音がならなくなるまで、しっかりとゆるめましょう。

 

下の画像のようなストリングワインダーを使うとラクです。

ストリングワインダー

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弦を真ん中でカット

テンションが十分にゆるんだら、弦を真ん中のあたりでニッパーで切ります。

古い弦をニッパーで切る

 

ニッパーで切ったら、古い弦は全て外しましょう。

ストリングポスト側の弦は先がとがっているため、外すときはケガをしないように注意してください。

ストリングポストから古い弦を抜き取る

軍手などの手袋をするとより安全です。

(弦が巻きついているパーツを「ストリングポスト」といいます)

 

ブリッジのお尻からも弦を抜き取りましょう。

ブリッジから古い弦を抜き取る

 

抜き取った弦は、下の画像のようにコンパクトに丸めると処分しやすいです。

古い弦を丸めておく

 

これで古い弦の取り外しは完了です。

古い弦を取り外した様子

 

弦がなくなったら、普段掃除しにくいボディやヘッドを拭いておくのをおすすめします。

ボディを掃除しておく

手順3.新しい弦を取り付ける

次に、新しい弦を張る作業に移ります。

新しい弦を張るときは、6弦⇒1弦の順番に一本ずつ作業しましょう。

新しい弦をセットする

まず、ブリッジのお尻から新しい弦を入れます。古い弦を外したときと逆の要領です。

ブリッジに新しい弦を通す

 

ヘッド側でもストリングポストに弦をまっすぐ通します。

新しい弦をストリングポストに通す

穴の向きをあらかじめ調節しておきましょう。

弦をストリングポストに巻きつける

ストリングポストに弦を通したら、ゆるくでいいのでピンと張るように引っ張ります。

そして、ストリングポストからおよそ4.5cm~5.5cmの部分をつまんでください。

ストリングポストの向こうをつまむ

つまむ部分からストリングポストまでの長さは、下の表が目安となります。

5,6弦4.5cm
3,4弦5.0cm
1,2弦5.5cm

 

つまんだら、そのまま弦をボディ方向に戻します。

つまんだ弦をストリングポスト側に戻す

 

この位置のままで、ストリングポストよりヘッド側の部分の弦を外側に折り返します。

弦を折り返す

 

折り返した分も含めて2本の弦をボディ側に引っ張りながら、ペグを回して弦を巻きつけていきます。

弦を引っ張りながら巻きつける

ペグは「側面(ペグがついている側)から見て反時計周り」に回しましょう。

1~3弦と4~6弦では、見る向きが逆になります。

ペグに弦が一周くらい巻きついたら、折り返した分の弦は離しても大丈夫です。

あとは引き続きペグを回して、軽く張った状態にしてください。

この時点では音程を合わせる必要はありません。

 

こちらが6弦を巻きつけた様子です。

ストリングポストに弦を巻きつけた様子

 

上から見た様子がこちら。

弦を巻きつけた様子を上から見る

ここまでは6弦を例に写真を載せました。ヘッドの反対側の1~3弦についても同じ要領でOKです。

上に示した完成形のようになっているか随時確認しながらやってみてください。

手順4.チューニングと後処理

全ての弦を張り終わったら余った弦を切る前に、まずは一度チューニングしてみましょう。

正しくチューニングできるのを確認したら、余った弦をニッパーで切ります。

ストリングポストから8mmはみ出すくらいで切りましょう。

余った弦を切る

 

弦交換のすぐ後は弦が伸び切っておらず、チューニングが安定しません。

そこで手で軽く引っぱっておくと、チューニング安定までの時間を早められます。

手で弦を引っ張って伸ばす

 

ストリングストレッチャを使うともっとラクに伸ばせます。

ストリングストレッチャを使う

レスポールの弦交換 おわりに

以上、レスポールタイプのギターで弦を交換する方法を解説しました。

慣れないうちは弦交換の作業がとても難しく感じると思います。

それでも自分で何度もやっているうちに細かいコツを掴んで、サクッと弦交換できるようになるはずです。

レスポールを使っている皆さまの参考になれば幸いです。

この記事で使用したギター:Tokai LS160

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