ギターのチューニングが安定しないときの対処法:ナット潤滑剤を使う

エレキギターを弾いているとチューニングが安定しないときがあります。

チューニングが安定しない問題にはいくつかの原因が考えられますが、まず疑いたいのは

「ナットの滑りが悪くなっていること」

です。

ナットの溝と弦が強く擦れ合うと、チョーキングやアーミングの後に元の位置に戻りづらくなってしまいます。

チューニングの際にナットから「ピキッ」と音がするのも滑りが悪い証拠です。

この状態ではチューニングがすぐに狂ってしまいます。

そんなときは「ナット潤滑剤(潤滑グリス)」を使ってみましょう。

ナット潤滑剤を使うと、文字通りナットの滑りを良くすることでチューニングを安定させられます。

ピッチが合わない問題とは別

今回扱う内容は「チューニングは合っているのにフレットを押さえたときの音程はずれる問題」とは異なります。

こういったいわゆる「ピッチが合わない」ケースについては下記の記事で解説しています。

エレキギターのピッチが合わないときの2つの対処法

ナット潤滑剤の使い方

この記事では具体的な製品としてFREEDOM CUSTOM GUIATR RESEARCHの「Silicone Grease SP-P-08」という製品を使います。

通販であれば1,000円以下で購入可能。

ナット潤滑剤 SP-P-08

 

SP-P-08の容器はペットボトルのフタほどの小ささです。

ペットボトルの蓋くらいのサイズ

 

中身にはどろっとした蝋(ろう)のようなグリスが入っています。

ナット潤滑剤の中身

容量は5mlですが、一度に使う量が少ないためすぐになくなってしまうことはありません。

ナットの溝に塗る

グリスをナットに塗るには、まず弦を緩めて溝を出しましょう。

弦をゆるめてナットの溝を出す

こうすることでナットの溝全体にまんべんなくグリスを塗ることができます。

 

グリスはつまようじなど細いものに取ると塗りやすいです。

グリスをつまようじに取る

 

ナットにグリスを塗ります。

ナットの溝にグリスを塗る

ナットの溝の形を変えないように、優しくグリスをつけていきましょう。

グリスは木材につけるものではないため、周りの余計な部分についてしまったらすぐに拭き取ってください。

 

つまようじだと1弦、2弦の細いナット溝には塗れないことがあります。

そんなときは厚紙など別な道具を使いましょう。

厚紙にグリスをつける

1弦のナット溝にグリスを塗る

ストリングガイドに塗る

今回紹介したナット潤滑剤「Silicone Grease SP-P-08」はナット以外の部分にも使えます。

例えばナットと同じく弦が通るパーツである「ストリングガイド」にも対応。

ストリングガイドとは、ストラトキャスターなどによく見られる下のようなパーツです。

エレキギターのストリングガイド

ストリングガイドの内側に塗るのは難しいので、そこを通る弦に塗るのがおすすめです。

同じく弦をゆるめてストリングガイドから外し、グリスを塗布しましょう。

チューニングが安定しない問題 まとめ

以上、チューニングが安定しないときの対処法について解説しました。

まとめると、こういった問題はナット潤滑剤を使うことで解決することがあります。

今回は紹介した「FREEDOM CUSTOM GUITAR RESEARCH SP-P-08」は値段が1,000円以下で使い方も簡単です。

チューニングが安定しないと感じる方はぜひお試しください。

一方、ナット潤滑剤を使ってもチューニングが安定しない場合、ナットの形そのものに問題があることもあり得ます。

しかしナットの整形はアマチュアが簡単にできるものではありません。

自分では手に負えないと判断した場合、信頼のおける専門家のもとにギターを持ち込むことも検討してください。

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