ギターのフレットは金属でできており、時間とともに錆びたりくすんだりしてきます。
そこでフレットを磨くことで、見た目がキレイになるだけでなく次のようなメリットも得られます。
- 音のキラキラ感が戻る
- チョーキングがしやすくなる
- サステイン(音の伸び)が長くなる
フレット磨きは多くとも1年に1回程度で十分です。
音質と弾きやすさが大きく改善するため、ぜひお試しください。
この記事ではフレット磨きの方法として次の2つを紹介します。
- マスキングテープを使う従来の方法
- フレットバターを使う方法
マスキングテープを使う方法は面倒ではあるものの、どこでも手に入る道具でできるのがメリットです。
一般的なフレット磨きの方法であるため先に紹介します。
2つ目は「フレットバター」というアイテムを使った方法です。
従来の方法のようにマスキングテープを貼らなくても簡単にフレットを磨けます。
使用回数に制限はあるものの、フレットバターを使う方が圧倒的に時間短縮できるのがメリットです。
ギターやベースのフレットを磨いてみたい方はぜひご覧ください。
フレット以外の金属パーツはこちら↓
エレキギターの金属パーツを磨いてサビを落とす方法【ピカールを使う】マスキングテープを使う従来の方法
まずはフレット磨きとして一般的な従来の方法から紹介します。
必要なもの
最初に紹介する方法では、次の3つの道具を使います。
- 金属用研磨剤
- 布など
- マスキングテープ
金属用研磨剤
市販の金属用研磨剤はギターの金属パーツのくすみや錆びを落とすのにも使えます。
この手の商品では「ピカール」が有名です。
ギター向けに開発された製品ではありませんが、ギターのフレットにも問題なく使えます。
家に1つあるとフレットに限らずギターの色々なパーツをキレイにできるため、持っておくと何かと便利です。
布
金属用研磨剤は柔らかい布につけて使います。
金属用研磨剤を使うとものすごく汚れるため、もう捨てるしかありません。
そこでおすすめなのが「ワイプオール」という紙雑巾です。
ワイプオールはたくさん入っていて値段も安いため、気兼ねなく使い捨てられます。
家の中を掃除するのにも役に立つので、こちらも持っておくと何かと便利です。
マスキングテープ
金属用研磨剤を使ってフレットを磨くときは指板が傷ついたり汚れたりしないように守る必要があります。
そこで使うのがマスキングテープです。
特別なものは必要なく、100円ショップで売っているものでかまいません。
マスキングテープを使ったフレット磨きの方法
ここからは実際にフレットを磨く方法を解説していきます。
手順1.マスキングテープを貼る
まずは、ギターの弦を外した状態でマスキングテープを貼っていきます。
フレットを左右からピッタリはさみこむように貼りましょう。
テープの端は写真のように浮かせておくのがおすすめです。
ネック裏まで貼り付ける必要はありません。
特にネックが塗装されているギターでは、塗装が傷まないように注意してください。
フレットの間隔が狭くなると、そのままでは貼れなります。途中からは下の画像のように2つに割いて貼りましょう。
全てのフレットの横にテープを貼ると下のようになります。
手順2.研磨剤を使ってフレットを磨く
指板を保護できたら、フレットを磨いていきます。
ここでは具体的な金属用研磨剤としてピカールを使ってご説明します。
ピカールを使うときは布に取る前によく振りましょう。
しばらく振らない状態だと、中身の成分が分離しています。
常に布のキレイな部分を使って磨くのがコツです。
汚れた布でゴシゴシこすってもフレットはキレイになりません。
布のキレイな部分にピカールをつけて磨くと、効率よく錆びを落としていくことができます。
フレットの頂点だけでなく側面もしっかり磨きましょう。
こちらは磨く前と後のフレットの比較です。磨いたフレットは明らかにツルツル・ピカピカしているのが分かるでしょう。
手順3.キレイな布で乾拭きする
一通りフレットを磨いたら、最後の仕上げとしてキレイな布で乾拭きしましょう。
これは研磨剤をなるべく拭き取るのが目的です。
ここでも側面まで丁寧に拭き取ってください。
手順4.マスキングテープを外す
フレット全体を磨くと、マスキングテープは真っ黒に汚れます。
最後にこれを剥がしましょう。
マスキングテープは必ずゆっくり剥がしてください。
マスキングテープを勢いよく剥がすと、下の写真のように塗装が剥がれてしまうことがあります。
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磨く前と後でフレットは次のように変わりました。
フレットバターを使う方法
上に紹介した方法は一般的なフレット磨きの方法ですが、マスキングテープを貼る手間がものすごく面倒というデメリットがあります。
そこで便利なのが「フレットバター」というアイテムです。
フレット磨きと指板ケア両方の効果を持っており、マスキングなしでも使えます。
使い方は簡単。
まずはフレットバターの本体である成分が染み込んだクロスで指板全体を拭きます。
するとフレットバターの成分が指板に付着して濡れた状態になります。
この状態で別のキレイなクロスでフレットを磨いていきます。
このときフレットの高さを均一にできるように、指板全体を往復するように擦るのがコツです。
マスキングテープを貼る手間がない分、フレットバターを使った作業時間は長くても20分程度に収まります。
どちらの方法でもフレットの仕上がりはほぼ同等なので、時間をかけたくない場合はフレットバターを使ってみてください。
ギターのフレット磨き まとめ
以上、ギターのフレットを磨く方法を解説しました。
まとめるとフレットを磨く方法は大きく分けて次の2つがあります。
- マスキングテープを使う一般的な方法
- フレットバターを使う方法
どちらの方法でもほぼ同じくらいフレットがピカピカになります。
もし今メンテナンス用品を何も持っていないのであれば、作業が短くて済む「フレットバター」を使ってみるのがおすすめです。
フレットを磨くだけで音や弾きやすさは大きく変わります。
フレットが明らかにくすんだり錆びたりしているのであれば、上に紹介した方法で磨いてみてください。
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