今回は僕が使っているエレキギターIbanez S420のレビューです。
S420は僕にとって記念すべき1本目のエレキギターでした。
フロイドローズタイプのブリッジの扱いに苦労しながらも、鋭い音とシンプルな見た目は今でもすごく気に入っています。
S420というモデルそのものは既に生産が終了しており、現在はその後継機が販売されています。
そのためこのレビューはSシリーズ、その中でも特にエントリーモデルの雰囲気をお伝えできればと思います。
IbanezのSシリーズが気になっている方はぜひご覧ください。
Ibanez S420の基本情報
まずはIbanez S420の基本的な情報から。
- モデル名:S420
- 新品およそ6万円で購入
- インドネシア製
S420は新品6万円前後ということで、Ibanezのラインナップの中でもエントリーモデルに相当します。
上位のPremium、Prestige、j.customよりもコストカットし、手に入りやすい価格帯です。
新品で6万円なので、僕のように1本目として選ぶ場合や、初心者セットからの卒業にはちょうどいいクラスだと思います。
Ibanezといえば尖ったシェイプの「RG」シリーズが有名ですが、S420は丸みを帯びた「S」シリーズの1つです。
仕様は次のとおりシンプルです。
- ハムバッカー×2
- フロイドローズタイプのブリッジ
- 1ボリューム、1トーン
- 5wayスイッチ
Ibanezといえば「HSH」配列が多い印象ですが、こちらは2H。
フロントに「INF1」、リアに「INF2」というオリジナルのピックアップが使われています。
僕は後にリアをDimarzio Tone Zoneに変更しています。
もとのピックアップも悪くはなかったのですが、Tone Zoneにしてからはより密度の高く、パワー感のある音になりました。
IbanezのピックアップをDimarzio製に交換する手順
メタル系ギターということで、ブリッジはフロイドローズタイプ。
最初はピカピカでしたが、今ではメッキの剥がれとサビで劣化しています。
ブリッジと連動して、ボディ裏にはスプリングとその調整部がついています。
このスプリングがあるおかげで、ブリッジの角度調整が楽チンです。
とはいえ僕は1本目のギターとしてこのS420を購入したこともあり、フロイドローズの扱いには本当に苦労しました。
特にサドルから弦がすっぽ抜ける問題はトラウマです。
フロイドローズから弦が外れる問題とその対策
コントロールは1ボリューム、1トーン、5wayスイッチとシンプルです。
ヘッドはこちら。
Ibanezのギター共通の形状になっています。
個人的にはロゴも形も好みです。
Ibanez S420の特徴
ここからはS420ならではのポイントについて書いていきます。
まず、このS420というギターはボディがとても薄いです。
外側に向かうにつれてさらに薄くなっているので、ボディの体積は相当小さいほうだと思います。
当然ながらS420はその分軽く、弾いているときの疲れにくさはバツグンです。
S420のあとにレスポールを持つと重くて大きくて、とても大変に感じます。
こういったボディの薄さ・軽さはSシリーズの大きな特徴の1つだと思います。
僕はこれより値段が張るギターも持っていますが、弾きやすいからという理由でS420を弾く機会は多いです。
このギターはボディだけでなくネックも薄いです。
使用感としては、コードがやや弾きにくくなる代わりに単音は弾きやすいという印象です。
ネックを包み込むフォームであれば、ネックはもうちょっと丸みを帯びたほうが自然に握れます。
反対に、単音をピンポイントで鳴らすならネックの薄さはメリットになります。
聞くところによるとIbanezのネックは総じて薄いらしいです。
Sシリーズの中でもS420独自のポイントは、ボディのマットな質感です。
写真だと分かりにくいのですが、このギターはラッカーやウレタンの塗装がされておらず、木の質感がそのまま出ています。
これが他のギターにはない特徴で、S420を選ぶ理由の1つになりました。
すべすべして気に入っています。
Ibanez S420の音質
Ibanezのギターはメタル系のアーティストによく使われていることもあって、メタル系のサウンドとの相性はバッチリです。
鋭くて無駄のない音が気に入っています。
僕はもともとメタルに興味を持ってギターを始めたので、サウンドの点でもS420には満足しています。
深いディストーションサウンドでパワーコードをジャーンと鳴らすと、歪の粒の集団にタイトな締まりを感じます。
ミュートでザクザク刻んだときの音もとても好みです。
長年使い込んで育ってきた感あり
僕がこのギターを買ったのが2012年頃で、それから波はありつつもコンスタントに弾き続けてきました。
時間経過と弾き込んだおかげが、最初の頃よりも鳴りがよくなったと感じます。
「ギターは弾くと育つ」というのはやはり本当なのでしょう。
加えて僕自身の体に物理的に馴染んできた感もあります。
本当に微妙な変化だとは思いますが、これからどう変化していくのも楽しみです。
Ibanez S420 レビューまとめ
以上、僕が使っているIbanezのS420のレビューでした。
S420の大きな特徴をまとめると次の通りです。
- 軽いため弾いていて疲れにくい
- メタル系のサウンドとの相性がよい
- フロイドローズの扱いがとても面倒くさい
フロイドローズの面倒な点を除けば、このギターは6年間使い続けてもまだまだ実用に耐えるもので、上の価格帯のギターも所有するようになった今でも現役でバリバリ使っています。
「6万円でこれだけ使えるギターが買えるんだ」という発見は僕にとってちょっとした発見でした。
IbanezのSシリーズが気になっている方の参考になれば幸いです。
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