この記事では、IbanezのエレキギターS420のリアピックアップをDimarzio Tone Zoneに交換する手順をご紹介します。
僕が実際に行ったピックアップ交換の手順をまとめました。
Dimarzioのピックアップへ交換する雰囲気が伝わればと思います。
ギターとピックアップの情報
この記事の中で使うギターとピックアップは次の通りです。
- ギター:Ibanez S420
- 交換するピックアップ:INF2
- 新しく取り付けるピックアップ:Dimarzio Tone Zone(DP155F)
Ibanez S420
ピックアップを交換するギターはIbanez S420というギターです。
ハードウェアの仕様は次の通り。
- ピックアップ配列:HH
- 1ヴォリューム
- 1トーン
- 5Wayスイッチ
ピックアップはフロント「INF1」、リアが「INF2」というオリジナルモデルです。
Dimarzio Tone Zone
新しく取り付けるのは、Dimarzio(ディマジオ)のTone Zone Fスペース ブラックです。
品番は「DP-155F」。
Tone ZoneはIbanezの上位機種に最初から取り付けられていることが多く、S420にも合うと判断しました。
ピックアップの交換に使う道具
使う道具は次の8つです。
- ボディの下に敷くタオル
- プラスドライバー
- ニッパー
- はんだごて
- はんだごてスタンド
- カッター
- はんだ
- アンプ(確認用)
ピックアップ交換のために新しく用意したのははんだごてとスタンド、はんだの3つだけでした。
手順1.古いピックアップを外す(ボディ表側)
ピックアップを交換する際に弦は邪魔になるため、弦を思いっきり緩めます。
次に、エスカッション(ピックアップの囲い)のネジをすべて外します。
四隅の4本はエスカッションをボディに固定しています。
真ん中の2本はピックアップの高さを調整するネジで、エスカッションとピックアップを固定しています。
このギターに限らず、ハムバッカータイプなら大体こういうふうになっていると思います。
ネジを全て外すと、下のようにピックアップが配線だけでつながっている状態になります。
これでボディ表面の作業は終了です。
外したネジやスプリングはなくさないように取っておきましょう。
手順2.古いピックアップを外す(ボディ裏側)
続いてピックアップを完全に外すためにボディの裏側の作業に移ります。
カバーを外す
ギターを裏返し、カバーを外します。
配線を確認し、記録する
カバーを外したら、交換するピックアップがどこにつながっているか確認します。
後で同じように接続するために、コードの色とつながっている場所を記録しておきましょう。
アップで写真に撮っておくと便利です。
Ibanez S420のリアピックアップの配線は次のようになっていました。
- 赤:一番左
- 白+黒:左から5つ目
- それ以外:ポットの裏
配線はピックアップの種類や使われているスイッチによって変わります。
コードを外す
接続をきちんと記録したら、コードを外します。
僕のケースでは、はんだごてを当ててもはんだが溶ける様子がなく、コードが全く外れませんでした。原因は不明。
そこで、不本意ながらも根本からニッパーで切りました。
これで交換するピックアップは完全に外せる状態になりました。
ケーブルをボディ表側から抜き取って、取り外す作業は全て完了です。
手順3.新しいピックアップを取り付ける(ボディ表側)
続いて、新しいピックアップを取り付けていきます。
ケーブルを表から裏に通す
まずは新しいピックアップのケーブルをボディの表から裏に通します。
ピックアップを固定する
続いて、新しいピックアップをボディ表側に固定します。
下の図のように、高さ調整用ネジをエスカッションとスプリングに通してピックアップに固定します。
Dimarzio Tone Zoneにはスプリングとネジが2本ずつ付属していましたが、僕はもともと付いていたものを使いました。
下のように、元通りになったら表面の作業は完了です。
手順4.新しいピックアップを取り付ける(ボディ裏側)
ここから、ピックアップ交換のメイン作業に入っていきます。
コードを正しくはんだ付けするのがゴールです。
ケーブルを適当な長さに切る
新品のピックアップのケーブルはそのままでは長すぎます。
取り外したピックアップのケーブルの長さを参考にしつつ、適当な長さに切ります。
ケーブルを剥く
次に、ケーブルを剥いて導線を出していきます。
まずは、一番外側の黒いビニールを剥がします。
カッターで縦方向に割くと簡単に外れます。
その内側の青いビニールも同じ方法で簡単に外せます。
Dimarzio ToneZoneでは、最終的に次の5本のコードが出てきました。
- 赤
- 白
- 黒
- 緑
- 導線むき出し
最後に、色のついたコードの先端をむき出しにします。
ワイヤーストリッパーなどの道具がなかったため、僕はカッターで鉛筆を削るように外側からホンの少しずつ削っていきました。
この方法では導線が数本切れてしまったので、これから作業する予定の方はストリッパーを用意するのを強くおすすめします。
それぞれ1cm弱むき出しにした結果がこちらです↓
コードを束ねる
はんだ付けの前に、コードをグループ分けして束ねます。
あらかじめ確認しておいた古いピックアップの配線を参考に、次のようにグループ分けしました。
- 赤(1本)
- 白と黒
- 緑とむき出し
グループごとに先端をねじって束ねたら、はんだを少しつけて固定します。
記録した場所にはんだ付けする
あとは記録した場所にはんだ付けしていきます。
緑とむき出しのグループをポットの上に。
赤と、白+黒のグループも記録したとおりにはんだ付けします。
これでピックアップが完全に取り付けられました。
手順5.正しく取り付けられたか確認する
ボディ裏にカバーを付ける前に、音出しのテストをします。
ギターをアンプにつないで、交換したピックアップをドライバーで触ってみます。
「ガリガリ」という音が出ればOKです。
あとはボディ裏のカバーを戻して弦を張り直せば全ての作業が完了です。
おつかれさまでした。
Dimarzio製ピックアップへの交換方法 おわりに
以上、Ibanez S420のリアピックアップをDimarzio Tone Zoneに交換した際の手順をご紹介しました。
Dimarzio製ピックアップへの交換を考えている方の参考になれば幸いです。
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