LINE6 RELAY G10 レビュー【音質劣化・遅延なしのワイヤレスシステム】

LINE6 RELAY G10

【重要】2020年3月 追記

本製品LINE6 RELAY G10は国内外にて発煙などの不具合が起きることが確認されました。

今からであれば「XVIVE XV-U2」や「BOSS WL-50」をチェックしてみてください。

追記ここまで


今回は、LINE6のワイヤレスシステムLINE 6のRELAY G10のレビューです。

RELAY G10を使うと、ギターやベースのシールドをワイヤレス化できるため動きやすくなって便利です。

音質の劣化や遅延は全く感じませんでした。何の問題もなく使えています。

ギター用のワイヤレスシステムが気になっている方はぜひご覧ください。

使い方は簡単

RELAY G10の一番の特徴は、そのシンプルさにあると感じました。

デバイスの仕様がとても単純なため、使い方も簡単です。

RELAY G10のトランスミッターとレシーバーは次の通りです。

LINE6 RELAY G10

左がトランスミッター、つまりギターに挿し込むデバイスです。

右がレシーバー

写真にはありませんが、Micro-USBケーブルで給電します。

 

RELAY G10の使い方は、次の2つだけです。

1.使わないとき

使わないときは、トランスミッターをレシーバーに挿しておきます。

挿している間、トランスミッターの電池が充電されます。

Relay G10を充電する

2.使うとき

使うときは、レシーバーからトランスミッターを抜き取ってギターに挿すだけです。

ペアリングは自動的に行われるため何もする必要はありません。

Relay G10を使うとき

取扱説明書には、満充電しておくと連続8時間使えると書かれています。これだけ持てば安心ですね。

楽器を弾き終わったら、トランスミッターをもとに戻します。

USBケーブルで給電する

電源はレシーバーにUSBケーブルで供給します。ケーブルとACアダプタは付属するため、自分で用意する必要はありません。

Relay G10のUSBケーブル

付属のACアダプタを自宅で使ってみたところ、「コイル鳴き」と呼ばれる現象が起きました。

コイル鳴きというのは、デバイスをコンセントに挿すと「チリチリチリチリ…」という小さな音が鳴る現象です。

調べてみると、音が出る以外特に問題はないそうです。

しかし小さいながらも音が出るのはなんだか落ち着きません。

自宅にあった別なACアダプタを使ってみたところコイル鳴きは起きなくなりました。

使ったのはスマホについてきた普通のアダプタです。

同じようにコイル鳴きが起きた方は、僕と同じように別なアダプタを試してみてください。

出力は1/4とXLRの2系統

RELAY G10の出力は次の2種類あります。

  • 1/4フォーンジャック
  • XLRコネクタ(オス)

Relay G10背面の出力端子

右の1/4フォーンジャックにはギターやベースのシールドを挿し、エフェクトペダルやアンプに接続します。

また、XLRケーブルでミキサーやPA、オーディオインタフェースに信号を送ることも出来ます。

音質や遅延は感じなかった

ワイヤレスシステムを使う上で一番の懸念材料は、遅延と音質劣化の問題でした。

しかし、僕がこれまでRELAY G10を使ってきて遅延や音質の劣化を感じたことは一切ありません

遅延(レイテンシ)は知覚できないレベル

僕はRELAY G10をペダルやアンプに接続したり、オーディオインタフェースを通してPCに接続して使ってきました。

いずれの場合でも、音の遅延は全く感じていません。

確かに信号をワイヤレス化する以上は理論上いくらかの遅延は発生するとは思います。

しかし、このシステムの遅延を人間は生の感覚で認識できるだろうかと僕には疑問です。
(出来る人には出来るのかもしれませんが…)

音質はむしろ良くなった?

肝心の音質についてですが、これについてはむしろ適当なシールドを使う場合よりも良くなっているのでは、とさえ感じました。

これまで使ってきた普通のシールドを使うよりサステインが明らかに伸びました。

(ケーブルには詳しくありませんが、例えば、劣化したケーブルを使うよりもワイヤレス化する方が信号のロスが少ないということはありえるのでしょうか?)

そのため、アンプにつないで練習する時だけでなく、PCでレコーディングをするときも同じようにRELAY G10を使っています。

物理的に挿せないギターがあることに注意

RELAY G10を使う際に注意しなければいけないことが1つあります。

それは、ギターの構造によってはトランスミッターが奥まできちんと差し込めない可能性があるということです。

IbanezのSシリーズでは使えなかった

例えば、僕が持っているギターの一つにIbanezのS420というギターがあります。

このギターのシールドジャック周りはストラトと似ていますが、やや狭くなっています。そのためRELAY G10のトランスミッターが最後まで差し込めませんでした。

RELAY G10のトランスミッターはしっかり差し込まれた段階で通信を始めるため、この状態では使えません。

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モノラルフォンアダプタを使えば解決できる

RELAY G10を買う前から物理的に挿せないギターがあることはネットで見て知っており、明記こそされてなかったのですがS420の構造上、無理そうな気がしていました。

それを見越して、RELAY G10と一緒にL字のモノラルフォンアダプタをAmazonで買っておきました。

モノラルフォンアダプタ

 

これを使うことでアダプタの分多少かさばることにはなりますが、S420でも問題なく使うことが出来るようになりました。

S420にRELAY G10を挿した様子

アダプタの分音質が犠牲になるかとも思いましたが、実際に使ってみても音質への影響は特に感じませんでした。

標準的なギターなら問題なし

Ibanezのギターが特殊だけで、他の標準的なギターには問題なく使えることを確認済みです。

例えば、ストラトキャスタータイプのギターにはもちろんつかえます。

Ibanezと同じように斜めに差し込むタイプのジャックですが、こちらは入り口周りが広くなっています。

ストラトにRELAY G10を挿した様子

 

レスポールタイプのようにボディの側面にジャックが付いているタイプでも問題ありません。

ただし、RELAY G10を挿している状態で机などにぶつけないように注意が必要です。

レスポールにRELAY G10を挿した様子

ここで検証に使ったストラト・レスポールタイプのギターは以下の2つです。

本家FenderやGibsonではありませんが、基本的な構造は全く同じです。

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RELAY G10を買った理由とその後

ここまではREALY G10自体の情報についてご紹介しました。

次に、僕がワイヤレスシステムRELAY G10を買った経緯についてお話しします。

シールドが邪魔くさかった

そもそもワイヤレスシステムを買おうと思った理由は、ギターのシールドが邪魔くさく感じたからです。

ギターとはそういうものといえばそれまでですが、シールドがからまったり椅子の脚にひっかかったり、うっとうしく感じていました。

そんなとき、ネットでギターの機材について調べていたらワイヤレスシステムの情報を発見。

それまで僕はワイヤレスはライブで使う高価なものと思っていたのですが、アマチュアが家で使える製品もあると知ったのです。

RELAY G10を選んだ理由

数あるワイヤレスシステムの中でRELAY G10を選んだ理由は、次の3つです。

  1. シンプルで使いやすそうだった
  2. LINE6製ということで信頼出来た
  3. 値段が2万円前後と許容範囲

使い方が限りなくシンプルなのは、上でご紹介した通りです。特に、充電方法がレシーバーに挿すだけ、というのは大きなポイントでした。

僕は以前もLINE6製のHD500Xというアンプシミュレータを使っていて、なかなか良い製品だと思っていました。

2万円前後の値段で買えるため、アマチュアが使う分にはちょうど良さそうだと感じました。反対に、あまりにも安すぎる製品だと心配だったというのも正直なところです。

練習がおっくうではなくなった

シールドを使っていた頃は、練習のたびにいちいち抜いて挿してするのが面倒でした。

確かにRELAY G10も抜き差しする必要はあるのですが、小さいトランスミッターを使えば良いだけなので明らかにラクです。

部屋の中で使う場合でも、ワイヤレス化のメリットはとても大きいと感じました。

シールドで何ともつながっていないというのは、思いのほか快適です。動き回ったり飛び跳ねたりも出来ます。

おわりに

以上、LINE6のワイヤレスシステムRELAY G10のレビューでした。

音質・劣化などの面では何の問題もなく使えていますので、買って正解でした。

僕はワイヤレス化に2万円の価値は十分にあったと思います。

自宅でしかギターを弾かない場合でも、大きなメリットがあります。ワイヤレスシステムの導入に興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

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