今回は、僕が所有するギターの一つであるTokaiのLS160のレビューです。
LS160はいわゆるレスポールのコピーモデルです。楽器屋さんで新品を134,400円(税込み)で購入しました。
使用感を一言で書くと、とってもしっかり作られているという印象です。トラブルもなく満足して使えています。
国産のレスポールコピーモデルを検討する上では、良い選択肢だと思います。
LS160というモデルは2018年4月現在、すでに生産終了していますが、LSシリーズは継続しています。
なのでこの記事では、Tokai製のレスポールの雰囲気が伝わればと思います。
Tokai(トーカイ)について
まずはTokaiというブランドについて少々。
Tokaiは、東海楽器製造株式会社という日本の会社が持つブランドです。
個人的に印象的なのは、公式Webサイトがインターネット黎明期的なデザインから進化していないところです。
【関連リンク】東海楽器製造株式会社
制作しているギターという点では、Tokaiオリジナルの「Talbo」が一番有名かと思います。
GLAYのギタリストHISASHIさんが使っているので、見たことがある方は多いでしょう。
ギターのボディ材は木がふつうですが、Talboはアルミを採用している非常に意欲的なギターです。
TokaiはTalboのようなオリジナルのギター以外にも、ストラトやレスポールといったポピュラーなギターのコピーモデルも作っています。
今回ご紹介するLS160はそのうちの一つです。
Tokai LS160というモデルについて
LS160に特徴を見出すとすれば、それはLS160が日本のブランドによるもので、なおかつ日本製であることだと思います。
僕が数あるレスポールからLS160を選んだ一番大きな理由は、まさにこれでした。
本家Gibsonにこだわらずレスポールがほしいというところまでは決まっていて、次に注目したのが製造地です。
日本人として、自国のクラフトマンが組み上げた国産が欲しかったという気持ちがありました。
なんとなく安心という以外に、代理店を通さない分価格が抑えられ、同じ金額だとしてもGibsonよりも高いクオリティが期待できそうだと思ったからです。
僕はGibsonのレスポールを触ったことはありませんが、理屈でいうと代理店を通さない方がコスパが良くなるという考えは間違っていないと思います。
当時Gibsonへのこだわりは全くなく、国産の安心感と値段なりのクオリティがあれば十分でした。
「国産レスポール」と言っても、それほど選択肢は多くないように思います。日本のブランドでも、作っているのは韓国や東南アジアということが多いです。
僕の知る範囲内だと、Bacchusの上位ブランドであるmomoseや、島村楽器のブランドHISTORYは多分国産だと思います。Navigatorとかもそうでしょうか。
当時はこれとTokaiくらいしか知りませんでした。(他にもあるとは思いますが)
それくらいの知識のもと、ざっくり言うと
- Tokaiのレスポールが一番安価だった
- ハードケース付きだった
- 風の噂でTokaiの評判が良かった
という理由から、LS160を選びました。
LS160のヘッドの裏には「MADE IN JAPAN」の文字があります。
完全に偏見も混ざっているとは思いますが、やはり国産というのは不思議と安心できます。
Tokai LS160のハードケース
LS160には、ソフトケースではなくハードケースが付属します。
実はハードケース付きのギターというものに憧れていまして、これがギター選びの必要条件でした。
ハードケースは、これだけでも数万円するのではないかというくらいしっかりした作りに感じます。
ある程度頑丈そうでありつつも、重量はそれほどでもありません。蓋をロックする箇所がいくつかあり、そのうち一箇所は鍵をかけることが出来ます。
Gibsonのレスポール用ハードケースは見たことも触ったこともないのですが、こんな感じになっているのでしょうか。
ハードケースは外側がブラウンにも関わらず、開けてみると中は鮮やかなピンク一色になっています。
そのギャップが面白くて、初めて開けたときはとてもワクワクしました。
ギターのネック付近にパカッと開くスペースがあります。
ここに保証書やトラスロッドの調整器具が入っていました。開けた空間内もしっかりピンク色です。
ケース側面には「Tokai Love Rock MODEL」のロゴが刻印されたプレートがあってカッコいいです。
Tokai LS160の仕様
ここからは、ようやくギター本体について。
LS160のカラーは「ヴァイオリン・フィニッシュ(VF)」です。
僕の主観ではこれがレスポールの標準的な色だと思っていて、その普通さが好みです。
レスポールと言えばチェリーサンバーストなんかもありますが、あれは赤色がキツすぎて僕の好みではありませんでした。
ハードウェアの仕様も、いたって普通。
塗装はラッカー。
HERCULES製のスタンドには包帯を巻いて、そこに保管しています。何年もそういう環境ですが、塗装面のトラブルはありません。
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ヘッドにもハードケース側面のプレートと同じく、「Love Rock MODEL」というロゴが入っています。
Tokai LS160のクオリティ
肝心の楽器としてのクオリティはと言うと、言葉にすると陳腐ですが、とてもしっかりした作りだと感じます。
何も不満がないギター、とも言えます。
レスポールはそもそも重かったりネックが太かったりするので、そういう特徴からくる弾きづらさはあるのですが、それを除外すれば弾きやすく感じます。
買ってから何年も経った今でも、ラッカー塗装のボディはツルツルで美しいです。
手汗で汚れてきたら次のアイテムを使ってキレイにしています。
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フレットの処理も良好。
僕は孤独なギタリストですので、友達にレスポールを弾かせてもらう機会はありません。
なのでLS160が他のレスポールと比べてどうこうというのは全く言えないのですが、一つ言えるのはLS160はかなり使える1本だということです。
壊れるか、相当お金に困るまで使うつもりです。
これは確信までは持てないのですが、録音したときの音が、低価格のギターに比べて芯があると感じます。
僕はIbanez S420やBacchus BST-650Bといった5~6万円のギターも持っています。
それらも十分使えるギターなのは間違いありません。しかし例えばPCで音を録ってみるとLS160の方がいい感じなのです。
言葉では伝えにくいのですが、音の密度が高くて存在感があります。
ギターのクオリティはそういうところにも現れてくるのかもしれません。
この記事を見つけてくださった方は、レスポール、中でも国産のものに興味をお持ちだと思います。
代理店を通さない分、国産のレスポールには(良い意味で)値段なりのクオリティを求められるでしょう。
Gibsonにこだわらないのであれば、国産のコピーモデルは検討に値します。
また、僕が使っているLS160がとてもしっかりした作りだったことから、Tokai製の国産レスポールはおすすめです。
僕が住んでいる北海道にはTokaiのギターはほとんど置いていません。
一方、御茶ノ水を散策した際には北海道では考えられないほど多くのTokai製ギターを見かけました。関東の方なら実際に目にするのに困ることはないはずです。
ちなみに僕は札幌の楽器屋さんでメーカーから取り寄せてもらったので、実質通販みたいなものでした。
それでも問題はまったくなかったのですが、安い買い物でもないですし、やっぱり一度実際に見て弾いてみるのがいいでしょう。
同じLS160はもう置いていないと思うので、今からであれば「LSシリーズのどれか」を探してもらえればと思います。
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