今回は、ダダリオ(D’Addario)のエレキギター弦の1つ、『NYXLシリーズ』のレビューです。
NYXLはいわゆる高級品です。値段が高い分、音質や耐久性がとても優れています。
先に特徴を挙げておくと、次のとおりです。
- 値段は高い
- 音質がとても良い
- 寿命がそこそこ長い
- チューニングやピッチの狂いはとても少ない
NYXLがどんな感じが気になっている方はぜひご覧ください。
ダダリオ NYXLの特徴・使用感
まずはNYXLの特徴や使用感について、僕が実際に使ってみた感想を書きたいと思います。
音質は最高
NYXLの最大のメリットは、音質が良いことです。
NYXLは従来の製品に比べて素材にこだわっていて、それが音質の向上に現れていると思いました。
具体的にいうと、芯があってメキメキ鳴ります。音の好みは人によって違いますが、NYXLを弾いていて単純に気持ちいいと感じる方は多いはずです。
ただ、ぶっちゃけて言うと、音が良いのは間違いないのですが、ものすごく大きな違いとは言えません。
ダダリオの以前からあるEXLシリーズの音を100点とするならば、NYXLは110点という感じです。
正直アマチュアならそこまで気にするレベルでもないと思います。
寿命はそこそこ長い
NYXLを使ってみて、寿命が思ったより長いことに気づきました。
従来のEXLシリーズと同じく、NYXLもコーティング弦ではありません。
なのですが明らかに寿命が長い、つまり錆びるスピードが遅いと感じます。
その分音質の劣化も遅いため、ある程度長く使える弦だと言えます。
もちろんコーティング弦であるエリクサーほどの寿命はありません。NYXLは音質を最大のメリットとしつつ、寿命もそこそこ長い弦、と考えてください。
チューニングがとても安定する
チューニングの狂いが少ないのも特徴の1つです。
これまで使ってきたEXLシリーズ、エリクサー、アーニーボールよりもチューニングが安定しています。
僕はPRS Custom24にNYXL 1046を張っていたのですが、1日置いてギターを手に取り思ってチューニングを確認したところ、「まだこんなに合っているのか」と思いました。
もちろん日をまたがず、1日の間でみても安定性は高いです。
とはいっても毎回チューニングをすること自体は変わらないので、チューニングの安定性はそこまで大きいメリットではないでしょう。
EXLシリーズ、エリクサーとの違い
ここまでの内容を踏まえて、NYXLを同社のEXLシリーズ、そしてエリクサーと比較してみたいと思います。
EXLシリーズの値段は600円ほどなのに対し、NYXLは1100円ほどなのでおよそ2倍です。
それでも音質と寿命(耐久性)の2つの点で優れているため、まさに高級弦であると言えます。
NYXLは値段の点ではエリクサーとほぼ同じです。
上にも書いたとおり、コーティング弦であるエリクサーほど寿命はありません。その分音質では利があります。
つまり同じ値段で寿命重視ならエリクサー、音質重視ならNYXLと考えて差し支えありません。
ダダリオ NYXLに向く人、向かない人
以上、ダダリオのNYXLシリーズの特徴と他の弦との比較について書いてきました。
結論として、NYXLは音質をとことん追求したい方に向く弦だと言えます。
値段は決して安くありませんが、他の弦では出せない音が出せます。
逆に言うと、音質にそこまでこだわらない方であれば別な弦を検討すべきです。
僕の個人的な意見では、言ってしまえば大体の人はエリクサーを使えば正解だと思います。
コーティング弦と言えども音質が悪いわけでは全くありませんし、長寿命のおかげで弦の代金を大幅に節約できるからです。
ギターを始めたての方であればダダリオのEXLシリーズやアーニーボールをおすすめします。
1セットの値段が安くて買いやすく、弦交換の練習にもうってつけです。
最後にまとめるとNYXLは良くも悪くも高級品です。
万人に向く弦ではありませんが、エリクサーのユーザーには余裕のあるときに一度試してほしいと思います。