今回はBOSSのノイズゲートペダル「NS-2 Noise Suppressor」のレビューです。
システムに組み込むだけで「サー」「ジー」というノイズを消してくれます。
それだけでなくSEND・RETURNを持つため、2段階でノイズを処理することも可能。
ノイズゲート系の製品の中では間違いない製品の1つです。
ノイズ対策を考えている方はぜひ御覧ください。
BOSS NS-2の基本仕様
まずはBOSS NS-2の基本的な情報から見ていきましょう。
NS-2の外観はBOSSのコンパクトエフェクターと全く同じです。
ぴったり同じサイズなので、他のBOSS製品ときれいに並べて配置できます。
重さは電池無しで423g。
これは同じサイズのBOSSのエフェクターと比べて、少し重いくらいです。
ツマミ
調整できるツマミは、THRESHOLD、DECAY、MODEの3つがあります。
THRESHOLDはカットするノイズの大きさを決めます。
まずはこのツマミをMIN(最小)に設定して、使うエフェクターを全部ONにした状態で、ノイズが無くなるまで上げていきます。
右に回しすぎると、本来鳴ってほしい音まで消えてしまうので注意。
DECAYは音の減衰時間を表しています。
つまり、DECAYが小さいと音がすぐに消え、大きくしていくと消えるまでの時間が長くなるということです。
DECAYは基本的にMINを決め打ちで使っておけばOK。
「音の切れ際が不自然なら上げていく」と説明書に書いてありましたが、実際に使ってみた限りでは常にMINで大丈夫でした。
なのでNS-2の設定箇所は実質THRESHOLDだけと考えていいでしょう。
MODEツマミでは、「MUTE」と「REDUCTION」という2つのモードを切り替えます。
MODE | 電源ON | 電源OFF |
MUTE | ミュート(音なし) | ノイズゲート |
REDUCTION | ノイズゲート | バイパス(そのまま) |
これは基本的にREDUCTIONでいいのではと思います。
REDUCTIONだとペダルを踏んで電源ONにするとノイズゲートがかかり、電源OFFでにすると音がそのまま流れます。
REDUCTIONというLED
「REDUCTION」と書かれたLEDは、ノイズを処理していると点灯します。
これのおかげでノイズゲートが働いているのかどうか判断できます。
SEND・RETURN
NS-2はペダル型でありながら、アンプのようにSEND・RETURNを持っています。
右側にINPUTとRETURN。
左側にOUTPUTとSENDです。
SEND・RETURNがあるおかげで、NS-2はシステムの中で2回ノイズ処理ができるようになっています。
これはINPUTとOUTPUTしか持たない他のノイズゲート製品と比べて大きく違うところです。
使い方はちょっと説明が必要なので、これから紹介する具体例の中で解説していきます。
BOSS NS-2の使い方の例
ここからはBOSS NS-2の具体的な使い方を紹介していきます。
使い方のイメージが掴めると思います。
例1:一度処理する
一番簡単な使い方は、システムの中に1度だけ組み込むパターンです。
例えばギター由来のノイズが気になる場合は、次のように使うといいでしょう。
ギター
↓
↓(INPUT)
BOSS NS-2
↓(OUTPUT)
↓
その他のエフェクター
↓
アンプ
これはあくまで一例であって、エフェクターの後ろに配置する使い方も大いにアリです。
これ以降の例にも言えますが、ノイズゲートの使い方に何が正解ということはありません。
その状況に応じて色々試してみてください。
この場合では普通にINPUTとOUTPUTだけを使い、SENDとRETURNは使いません。
例2.エフェクターの前後で2回処理する
SEND・RETURNを活用すると、システムの中で2回ノイズゲートをかけられます。
その例の1つが、エフェクターの前後に配置する方法です。
ギター
↓
↓(INPUT)
BOSS NS-2
↓(SEND)
↓
その他のエフェクター
↓
↓(RETURN)
もう一度BOSS NS-2
↓(OUTPUT)
↓
アンプ
この使い方はギター由来のノイズと、エフェクター由来のノイズのどちらも処理したい場合に有効です。
例3.アンプのSEND・RETURNにはさむ
アンプのSEND・RETURNにも全く同じ要領で使えます。
ギター
↓
↓(INPUT)
BOSS NS-2
↓(SEND)
↓
その他のエフェクター
↓
↓(INPUT)
アンプ
↓(SEND)
↓
↓(RETURN)
もう一度BOSS NS-2
↓(OUTPUT)
↓
↓(RETURN)
アンプ
この例ではまず、ギター由来のノイズを処理しています。
その後アンプのSENDまでに発生したノイズを処理し、そこからまたアンプに戻る形です。
アンプのSEND・RETURNも出てくるので紛らわしいですが、こうすることでアンプのプリアンプまでに発生したノイズにも対処できます。
BOSS NS-2の使用感
BOSS NS-2を実際に使ってみた感想としては、基本的にはシステムの中で一回かけるだけでノイズゲートとしての効果は十分です。
僕はもともとシングルコイルのノイズ対策でNS-2を買ったのですが、期待したとおりキレイに取れました。
ノイズゲートはそれ自体が音作りに影響することはなく、地味な存在です。
ディストーションのように音の方向性を大きく変えることはありません。
しかしせっかく良い音を作ってもノイズに悩まされるようでは本末転倒。
NS-2は縁の下の力持ちで地味ではあるものの、手放せない存在になりました。
いつもペダル型チューナーPolytune3の直後に配置しています。
それより後ろをどれだけ取っ替え引っ替えしても、チューナーとNS-2だけは変わりません。
NS-2を選んだ理由
もちろんノイズゲートと言ってもNS-2以外に選択肢がありました。
ではなぜ僕がNS-2を選んだかというと、BOSS製であることと、SEND・RETURNがついていたからです。
まず僕はBOSSコンが好きです。
形も好きですし、これまで買ってきたBOSSコンに外れはありませんでした。どれも満足して使えています。
実際このサイトでレビューしているエフェクターでBOSSの割合はかなり大きいです。
そういうわけでノイズゲートもBOSS製を選ぼうと思いました。
加えて、SEND・RETURNがついているのもNS-2の面白い特徴です。
便利なことはあっても、困ることはないだろうと思いました。
BOSS NS-2と比較した製品
BOSS NS-2と比較して迷った製品も紹介しておきます。
対抗馬としてISP TECHNOLOGIESの「DECIMATOR II」も気になりました。
評判はかなり良かったのですが、NS-2と比べてやや値が張ったのもあって見送ることに。
でもこちらでも良かったかなと思います。
当面ノイズゲートを買い増すことはないでしょうが、こだわりたくなったらまた検討するつもりです。
中華ブランドの比較的安いノイズゲートも一瞬視野に入れていました。
僕は中華ブランドの製品もかなり使えると思ってはいます。
しかしノイズゲートは1つあれば十分なので、どうせならそこそこしっかりした製品を買っておこうと思い、こちらも却下。
実際のところ、どのノイズゲートを選んでもそこまで劇的な違いはないのではないかと僕は思っています。
少なくとも僕はNS-2を買って満足しているので、この選択は正解でした。
製品選びもまた楽しみの1つなので、このレビューも参考にしつつ色々チェックしてみてください。
BOSS NS-2 レビューまとめ
以上、BOSSのノイズゲートペダル「Noise Suppressor NS-2」のレビューでした。
安心のBOSS製であることとSEND・RETURNによる2段階処理が大きな特徴です。
システムのどこに置いても問題なく使えています。
ノイズゲート系の製品のお探しの方にはおすすめの1台です。
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